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        2008-01-22        かわさきショート2007 アニメーション作家~動きの創造者たちの現在

今回で4回目を迎えたかわさきショート2007。その特別プログラムとして、様々な分野で活躍する日本の短篇作家たちが集うイベントがありました。行ってきました。
かわさきショートは三つの会場で開催されました。
三つの会場で。
ちゃんと確認しなかった自分が悪いんですけどね。
違う会場にいっちゃいました。
しかもそういうときに限って、時間ギリギリに着くようにしてるんですよ。
同じ川崎市といっても、広いですから。移動には時間がかかります。
そんなわけで、遅刻しました。

到着した時には第一部のトークが始まっていました。
黒坂圭太さんのお話の途中からしか報告できないことをお許しください。
物語などの要素もなく感動させる音楽同様の直接性を求めて抽象を志したこと、止まったものではなく、時間の中で絵を描きたいと考えた上で気がつけばアニメーションの世界に入っていたことなどを語っておられました。

続いては木村光宏さん。
布や毛糸といった素材を使って実に親しみやすいアニメーションを制作されていらっしゃる方ですが、NHKの「何の音?コーナー」や「フワフワたべもの」シリーズの抜粋を上映しながら、「フワフワたべもの」は素材感と食感の両方を追求するものであるということ、布と毛糸という縛りをつけているので、汁物の表現に苦労したということ、そもそも自分は「ものが動くこと」自体の面白さにこだわっているということなどを語っておられました。
この方の作品は勉強不足であるがゆえに未見だったのですが、「フワフワたべもの」シリーズは結構ショックでした。毛糸だとわかっているのに、どうしても食欲がそそられてしまうのです。「焼きそば」がすごかったですよ。ほんとに焼きそばでした。むしろ、実際の焼きそばよりも焼きそばらしい。前述の事情で、溝の口駅前でテイクアウトしたバーガー類を食べる暇もなくトーク会場に突入していた僕にとっては実に拷問チックな時間でした。

続いては我らが山村浩二さん。
これまでの作品のダイジェストや『カフカ 田舎医者』の予告編を流しつつ、「作家性」というものへのこだわりの強さ、制約を設けたくないがゆえの少人数制作、音へのこだわりといった話をしておられました。商業アニメーションの分業体制だと、意思疎通をしっかり行うためにキャラクターの設定がきちんとされていないといけないが、自分の作品の場合は、同じキャラクターが緩く変化するのは構わないし、むしろ歓迎されるという話が印象的でした。

最後に米正万也さん。世界中を飛び回り、アクティブに抽象アニメーション制作に励んでおられる方です。
作品のダイジェストを上映しながら、規定の動画用紙を使用しなくなる……など作品がどんどんシンプルになっていっていること、言葉も音として使うのを心がけていること、などを語ってくれました。移動する作家の必然的な展開、ということでしょうか。海外での制作は、言葉などに頼らない普遍的な方向へと作品を変化させていきますし、ライトボックスやら撮影台やらは動き回るためには邪魔なわけですから、次第にやり方はシンプルになっていくわけです。現在進行中の作品は、訪れた世界各地の観光名所で、絵を手にもって、デジカメを使って撮影していくというやり方で制作されているようです。

冷たくなったカツバーガーを無事食べ終わることができた休憩の後、第二部です。アニメーション「作家」とは、という題がつけられておりました。アニメーション監督でもなく、アニメーターでもなく、アニメーション作家。
司会の昼間行雄さんが、各人に質問していくという形で進行していきます。
○アニメーション作家を志したきっかけについて。
米正:『ヤマト』をはじめとしたアニメのファンだった。96年の広島が一つのターニング・ポイントであり、そこから、「商業アニメーションの偽物」ではない作品づくりをするようになった。
山村:小学生・中学生の頃から、「作る」ことへの関心がとても強かった。アニメーションについていえば、高校生のときにNFBの作品を見たことが大きかった。絵画を作るようにアニメーションを作ることができることに気付き、そういった方向へと進むこととなる。1985年の広島でイシュ・パテルの回顧上映を観て、「作家性」というものを強く意識。
木村:やはり『ヤマト』が大きかった。しかし、子どもの頃、「おかあさんといっしょ」の抽象アニメーションのコーナーを飽きずに見ていたという記憶がある。それも今考えれば大きかったかもしれない。
黒坂:アニメーションのことはよく知らなかった。美術を志し、その後、実験映画へ。それゆえに、アニメーションを作っているという意識がそれほどない。コマ撮りを使って制作している、という意識。子どもの頃、「ウルトラQ」や「怪奇大作戦」が好きだった。そういったものと、油絵、そして実験映画が混ざりあっているのではないか。

○技術の習得はいかに
米正:「アニメージュ」で連載されていた、おかだえみこ&鈴木伸一のアニメーション講座をよく読んでいた。また、イギリスのRCAできちんとしたアニメーション教育を受けた。そこでは、音と動きのシンクロの仕方を学んだ。RCAでは、歩いているところなどのデッサンなど、アニメーターのためのカリキュラムがしっかりとできていた。そこで人形アニメーションをやっている人たちの技術の凄さにショックを受け、誰もやっていないものということで抽象をやりはじめた。
木村:阿佐ヶ谷美術専門学校でアニメーションの授業を受けたが、「自分で考えてやれ」という程度の指導だった。その後、「スリー・ディ」で動画の基礎をしっかりと叩き込まれたが、元々図画工作が好きだったので、結局紙やセル以外のものを使うようになった。
黒坂:ぴあフィルムフェスティバルで受賞し、そのときに作品を評価してくれた松本俊夫に弟子入り。それゆえに、アニメーションは習っていない。ボカノウスキーの『天使』が好きで、アニメーションそのものよりも、アニメーションの手法への興味が大きかった。伊藤高司『Spacy』にも衝撃を受けた。

○「アニメーションを教える」とは?
木村:学生がそれほど多くないので、一人ひとりにガチンコで指導する。テレビアニメ志向が強いのだが、動くこと自体の面白さ・おどろきを知ってもらいたいと考えている。
黒坂:教え方を学んでいないのに教えていることへの葛藤がある。2年生までは基礎的な動きを教え、添削する。山にこもって白紙の状態から一晩で作品を作るという合宿を自主的にやっている。(自分自身も同じ条件で作る。)大学自体としてはカリキュラムがきちんとあるわけではなく、みな勝手に教えている。2年まで基礎を教えるというのは、作曲家のバルトークのやり方を参考にしている。バルトークは、作曲は教えず、ピアノの指遣いなどの基礎訓練だけを徹底する。そういったように、共有できる基礎的なものというのはあるのではないか。
米正:最近は「音に合わせたアニメーション」というテーマを課している。縛りをどのようにつけるかが難しい。
山村:4月から芸大で教えることになるが、アニメーションを教えることにジレンマを感じている。作家性とはオリジナリティなので、果たして教えられるのか。学生のものに手をつけていいのか。とりあえずは、「あらゆるかたちでアニメーションが作れる」ことを示しながら、それぞれの学生のやりたいことを理解し、アプローチの仕方を話し合っていければと思っている。「何を作りたいか」という根本を見つけさせることを目指したい。

このあとは、フリートークへとなだれ込んでいきました。
昼間さんは、「こういうことをやりたいんだけど、良いプラグインはありますか」という質問がよくあって仰天してしまうことがあるという話をしていました。それはちょっと違うのではないか、と。
さらに、パソコンの普及で、今は作家一人が負担すべき範囲が広くなっているという指摘もなさりました。
それを受けて、黒坂さんは、すべてを一人でやるがゆえに、作家と外部の人とのコミュニケーションが必然的に消えてしまうということを危惧していました。つまり、他の人に「伝える」努力が行われず、自分だけで完結してしまうということです。その話に関連して、米正さんも、完成版を持ってこられてアドバイスを求められる機会が多いことを語っておられました。
その点で山村さんは常に他の領域の人々との交流を求めていらっしゃいますね、と昼間氏。対して山村さんは、まずは自分の作りたいものを探ることが最も根本にあり、その実現のために必要なものを、他の分野の人に求める、というプロセスがあるという話をなさっていました。

第三部は会場を移して、ワークショップが行われました。
各作家のプレゼンの後、自由に質問のできる時間が設けられました。
あいかわらずまとめるのが下手でこのように長くなりました。

土居

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