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        2007-12-24        ファンタスティック!チェコアニメ映画祭2007(1)

「ファンタスティック!チェコアニメ映画祭2007」の東京上映が終了しました。
ぎりぎりになってようやくすべてのプログラムを観ることができたので、少し感想を記しておきます。

1、ポヤル監督作品について
ブジェチスラフ・ポヤル監督作品は、「ぼくらと遊ぼう!」シリーズでお馴染みですね。半立体の作風は、今年か昨年くらいに日本でつくられた某立体作品で縮小再生産的に酷く繰り返されていて腹立たしかったですが、今回の上映でポヤル作品を新たに観て、その魅力は手法などの見た目部分に必ずしもあるのではないということを認識しました。
象徴的なのは『ビリヤード』(1961、Dプログラム)。この作品自体はそこまで面白いものだとは思えませんが、ポヤルの監督術とでもいえるようなものが顕在化しています。社長の不機嫌と八つ当たりが社員に、その社員の八つ当たりが部下に……といったようにどんどんと連鎖反応を起こしていく、という内容なのですが、まさにこの「玉突き」を起こしていくことが、ポヤルの得意なやり方であるように思われるのです。
『理想』(1963、Cプログラム)では、「車を買う」という理想の実現のために、節約と浪費、理想の実現とそれを阻む現実が玉突きを起こしていきます。数々の現実の邪魔を乗り越えてようやく理想が現実となり、幻滅してしまうと、今度は「家が欲しい」と理想が玉突き状に生まれてしまう。理想と現実は、いつまでも終わることなく玉突きを起こしていくわけです。『名声』(1959、Dプログラム)では、新しいアートがさらに新しいアートの登場によって飽きられ、でもそのアートもさらに新しいアートの登場で飽きられ……と玉突きを起こしていきます。(その最新のアートが、煙突の出す煙だったり犬の小便だったりして笑わせてくれます。)
「玉突き」は物語レベルだけで起こるわけでもありません。「ネコシリーズ」(Aプログラムの「ネコのお絵描き」やBプログラムの「ネコの学校」)に顕著なように、グラフィック的な展開によっても玉突きは起こっていきます。「ぼくらと遊ぼう!」シリーズで過激に展開するメタモルフォーゼに「玉突き」という形容をすれば、納得してくれる方も多いのではないでしょうか。『小さな道化師ファンファロン』(1968、Cプログラム)では、道化師のファンファロンが次々と繰り出すアクロバットは、外からの要求(というか無理矢理投げ入れられるジャグリングのグッズ)に応えて、どんどんとエスカレートしていきます。ファンファロンが無理難題をなんとかこなしてしまうその運動感の気持ちよさ、ポヤル作品の醍醐味は、そういったグラフィック的な「玉突き」をこなしていくそのスピード感にあるともいえます。まあ、『爆弾マニア』(1959、Cプログラム)で、はじめは子どものいたずらレベルだった爆破趣味が最終的には地球を吹っ飛ばしてしまうほどの国家レベルでの爆弾開発にまでつながってしまうように、あまりにエスカレートしすぎると破滅しか待っていないのですが。(スピード競争が主人公が悲惨な末路へと導く、ポヤルの代表作『飲み過ぎた一杯』を思い出してもらってもいいかもしれません。)
つまりポヤル作品の魅力は、物語のレベルとグラフィックのレベルの両方で起こる玉突きのスピード感と力強さにあると思われるわけですが、その理想的な融合となっているのが、『快適な住まいとは?』(1959、Dプログラム)です。新婚夫婦の住まいのインテリアに、博士がアドバイスをしていくというだけの内容なのですけども……ドアの開くところにタンスを置くとつっかえる、窓の開くところに花瓶を置くと割れてしまう……といったロジックのミスが、博士に手によってどんどんと改善されていき、誰も不便を感じることもない、完璧な配置になっていきます。最後には、今となっては家庭生活の唯一の邪魔者である部外者の博士も姿を消し、パーフェクトな「快適な住まい」ができあがります。あまりに完璧な「玉突き」とあまりに隙のない着地に、思わず拍手してしまいそうになりました。

(2)に続きます。

公式サイト

土居

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