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        2007-09-30        ICAF2007四日目

ICAFは最終日でした。今日はきちんと朝から参加できました。

Gプログラムは東映アニメーション研究所とIAMAS。アニメとメディア・アート系というすごい組み合わせ。逆に新鮮で退屈せずみれた。東映アニメーション研究所の作品に関してはここでどうこう言うものでもないと思うので割愛するけれども、企業から与えられた課題のテーマが「友情によって勝利をつかむ」とかそういう感じのものばかりで少し度肝を抜かれた。日本の商業アニメーションの現状については意識的に目をつぶってきたけれども(それじゃだめなんでしょうけども)、ちょっと気になってしまう。IAMASはハイビジョン上映というだけでもう素晴らしい。国立新美術館はできたばっかなのに上映施設が貧弱で特に音響が目も当てられない(耳だけど)。外見だけ立派にしてどうすんの。ほんとにアホだよね。ハイビジョンだと全然画面の質が違うので全体的に良い印象でみれました。"雲散霧消"(早川貴泰)は迷いのない表現。ICAFを通じて、最近の音楽をきちんと活かした数少ない例。(変な打ち込みとか変なエレクトロニカとかもうこりごりです。あとフラットに響くピアノ曲も。)非常に良い作品でした。(こういう作品はアニメーションの文脈だと少し語りにくいのですいません。)"リーゾー"(ALIMO)は生成アニメーションなのに質感がとてもフラット。図像の提示のような、紙芝居のような印象がある。これは現代美術系作家のアニメーションによくみられる傾向なのですよね。最近DVDが出たフローランス・ミアイユ、ウィリアム・ケントリッジ、ヨッヘン・クーン、エリカ・ラッセル……画面全体が動くのではなく、背後に堅固な平面が控えている。それが良い悪いと言うのではなく、単に傾向としてそういうものがあるということで。調べてみたら本当にサラエボにはブルース・リーの像が立っているのですね。なぜ平和の象徴になるのかがよくわかりませんが。猪木みたいなものでしょうか。

Hプログラムは東京デザイナー学院と多摩美術大学。"To Tomorrow From Tomorrow"(洞口祐輔、大石拓郎)は丁寧な造りのパペット・アニメーション。空気の質感もしっかりとあって好感がもてる作品。ただし物語はさっぱりわからず。作家たちの側では自然と了解されていることがこちらには伝わってこなかった。音楽が盛り上がっていたのでおそらくカタルシスの場面なのでしょうが、そこに何も感情の高ぶりを感じることができませんでした。ICAFを通じて、「自分の篭っていた殻から脱出する」というテーマの作品がいくつかありました。だいたいは主人公がすっきりとした顔をしてドアを開けたりしてどこかへ去っていくのですが、そんな単純なものなのでしょうか。僕自身はいつも僕にまとわりつかれて困っていますが、それでも毎日街に出ています。"捨て男爵"(西川智恵美)は本日一番の当たり。学校の紹介文にも書いてありますが多摩美の作品はデザイン色が非常に強いですが、この作品はそれがプラスに作用している。アニメートのセンス、特に演技のさせ方が抜群にうまい印象。昨日パヴラートヴァの"Forever & Forever"を家で観ていて、しゃべるときの振る舞いを描くのがうまいな~と思ったりしていたのですが、これにも感心。変なデジタル臭さが気になりまして(でもこれは上映形態のせいかもしれないんですよね。その判断は非常に難しい。)、音の質感とリズム感も気になってしまったのですが、それは映像部分が良いから出てくる贅沢な不満ということで。"Blockman"(村越陽平)は、小さなものがたくさん動く気持ちよい映像。

Iプログラムは阿佐ヶ谷美術専門学校と日本大学芸術学部。ついに最後ですね。"へどろーん"(山下洋一郎)は良い感じに力の抜けた良作。広島で久里さんも言っていたのですが、観るのに筋肉の緊張が必要となるような綺麗な作品ばかりが最近多いです。そういう状況の中では力を抜くことには勇気がいります。これは良い例です。アニメーションにパソコンなんか必要不可欠ではない。やわらかさと流動感覚、音の気持ちよさがあればかなり良い作品になるのです。(この作品は音の付け方も絶妙でした。)未完成な世界を目指す努力というのも必要です。"Nicorai"(並木那央矢)は驚きの作品。おじさんが死んだという話。死因は何だったかあれこれを頭を悩ます作品。とにかく死んだんだという結論。ダニイル・ハルムスの現代版みたいな物語ですけど、これ本人のオリジナル脚本ですか?だったらかなりのもの。ミニマルな魅力が爆発の作品。もっと映像の質が上がれば……とも思ってしまうのですが、これくらいだからいいのかも。(ハルムスの散文作品はアニメーション向きだと思いますのでリンクを貼っておきます。うまくやらないとコケますけどね。久しぶりに読んでみたら涙が出ました。散文から入るのがおすすめです。)"DORONINGEN"(大須賀政裕)は泥のアニメーション。といってもパペットなどをつくるのではなく、泥にしたり砂にしたり土にしたり線を引いたり乾いたりひびわれたりと状態の変化を写真にとって並べている。ノイズの音響も合わさって、映像も音楽も不定形のまま推移していく。こういう力技もいいですよね。"衛生の夏"(西崎啓介)は空気など質感の表現がよい。ただし描線が弱く、さすが映画学科と言ってしまいたくなる後半の素晴らしさに比べると前半が少々つらい。あまりに二次元すぎる表情の描写がいけないのでしょうか。台風の描き方はとても良かったです。見た目では魅力がわからないアニメーション。時には目をつぶったり薄目でみたりすることも必要。大トリの"HA"(佐々木美佐江)はフィルムの質感もあいまってとても21世紀の作品とは思えないが別に批判しているわけではない。最後不気味なほどに無邪気に響くワッハッハの声が、今回のICAFで僕の頭に何度か浮かんだ「彼岸アニメーション」という言葉をもう一度蘇らせる。

全体の印象等はまた後日書きます。
今年は去年に比べ入場者が倍に増えたそうです。
運営の方々、どうもお疲れさまでした。楽しい4日間でした。
今日は文体が軽くてすいません。そういう気分なんです。

ICAF公式サイト
土居

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