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        2009-06-23        横浜フランスアニメーション映画祭2009 プログラムE、F、A+B

先週末よりジャック&ベティで開催の横浜フランスアニメーション映画祭2009に行ってきました。プレイステーション3(?)で上映しているプログラムがあったことに衝撃をおぼえつつ(笑)、簡単な報告を。上映作品は劇場にて配布しています。テキストデータがあるんだからネットに載っけてくれればいいのに。

プログラムEは「社会派アニメーション」プログラム。去年の広島でコンペインした『コンクリート』Beton(監督:アリエル・ベリンコ)やフローランス・ミアイユ作品『白い鳥、黒い鳥』、フォリマージュ・スタジオ製作の『小さな星の王子さま』などが有名どころでしょうか。基本的にアニメーションとしての基礎体力に欠ける作品が多い印象でしたが、チェチェンからの転校生を迎えるというシチュエーションによってフランスの移民問題の根深さが浮き彫りにされていく『タデウス』(フィリップ・ジュリアン)、第二次大戦のドイツの収容所でオーケストラ演奏をすることで間接的にドイツ軍の暴力と理不尽な処刑に加担することになってしまった人々の姿を軽快な音楽にあわせて描き出す『耳にふたなし』(エチエンヌ・シャイユ)が印象に残りました。

プログラムFは「愛の賛歌」。「知られざる」でも紹介されている『レール人生』(Tomek Ducki)、去年のヨコハマEIZONEのプログラムに選ばせてもらったパラシオス『黄金の森の美女』、傑作『スキゼン』のジェレミー・クラパンの過去の作品で前々回の広島コンペインの『脊髄の物語』などが有名作でしょうか。このプログラムは比較的良作揃いでした。『黄金の森の美女』の凄まじさは相変わらずでしたが、その後の『恋は何のために』(ルイ・クリシー)、『脊髄の物語』と三作続けて映画とそれに憧れる普通の人々(『黄金の森の美女』の登場人物たち、特に主人公の女性は絶対に普通の人間です)という構造の作品が続き、ああ、フランスらしいなあと思いつつ、『恋は何のために』はそのスピード感と躁病的な幸せ描写が、『脊髄の物語』は『スキゼン』(ともしかしたらアダム・エリオットの作品)と通じるような、何かが欠け埋め合わせるものを求める存在としての人間描写が印象的でした。

プログラムA+Bは「ゴブランのアニメーション」+「日本の若きクリエイターによる作品」。フランス最古のアニメーション学校ゴブランは毎年アヌシーのジングル映像も制作していますが、このプログラムでは45分の枠に20作品ほどが詰め込まれるという慌ただしさ。今年のアヌシーで学生部門グランプリを受賞した『靴下のために』も入っています。「内容がないよう」というシャレが頭のなかを駆け巡りましたが決して悪口ではありません。有無を言わさない説得力ある動きの質と特筆すべきスピード感に溢れた作品ばかりで、音楽は人を無意識に連帯させ収容所の人々を(反抗のためではなく速やかな処刑のために)団結させるという恐ろしいメッセージがこめられた『耳にふたなし』のことをなぜか思い出しました。Bの方は2008年度より開設された東京藝術大学大学院のアニメーション専攻の学生の、過去の作品集。残念ながら一回のプログラムではすべてが観られないようになっています。それでも、いろいろなところの上映会で観たことがある作品ばかり。タレントぞろいであることをうかがわせます。上映会などでは未見だった印象に残ったのは『狼疾の人――ある小説家の話――』(折笠良)と『MAGGOT』(銀木沙織)。売れない小説家の孤独と狂気を描くこ前者は15分を超える長尺ですが、全体を眺めてしまうと出来の波が激しいものの、ときおりおおっと言ってしまうようなテンションになる瞬間があり、描きたい欲求がどかりと伝わってくる作品でまったく飽きませんでした。後者は今日一番の驚き。銀木沙織という作家の噂は各所で耳にしていましたが、ようやくきちんとしたかたちで観れました。静止画であっても構図によって運動性を持ちうることわかってしまっている彼女は、アニメーション表現に必要な天性のものが間違いなく備わっているように思えました。『MAGGOT』は完全無音という思い切った作品ですが、フィッシンガーの『ラジオ・ダイナミクス』しかり、映像そのものがビンビンに音楽性を持ってしまっているのでまったく気にならないというか逆にあらゆる音は邪魔でしょう。作品の内容自体も、ウジ虫によってウサギの死体を蘇らせる(そして主人公の少年自体も……)というなかなかショッキングな内容なのですが、悪意などは微塵も感じられない充分な説得力があり、驚きました。きちんとした上映環境で改めて「発見」できてこれほどの歓びはありません。残念ながら、残り一回の上映では観れないようですが、後々嫌でもたくさん観ることができる作品のは間違いないと思います。なぜ今まで知られずにいたのでしょうか? 山村氏による注目の若手作家紹介の連載がはじまっているヨコハマアートナビの7月号にて紹介されています。youtubeでの動画配信(『MAGGOT』ではないですが)も(当然画質は粗いですが)あります。インタビューも面白いです。

土居

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