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        2009-06-12        アヌシーインターナルアニメーションフェスティバル09(4)

アヌシー四日目。

11時に会場に到着。遊覧船一時間コースに乗る。とても気持ちいいのと寒いのが混じりあった濃厚な時。パラグライダーをしている人たちがたくさんいた。俺もしてみたい。ういてみたい。

その後遅い朝飯を会場にあるファーストフード屋で。7ユーロって安いと思ったけど日本円に換算したら1000円こえてるじゃんか!

14時~の回はパノラマ2。待望のForming Game(Malcolm Sutherland)はBirdcallsからの正統進化の素晴らしい出来だと思った。これがなぜコンペから外される? Dar Khane-Ye Ma(Maryuam Kashkoolinia)は少女の家族紹介がガラス絵アニメーションで展開。手法が必然的に導き出す流動性の感覚がとりとめのない少女の言葉にマッチ。技術的には荒いがほっこりとした気持ちになる。Pirogues(Alice Bohl)は不法入国をめぐる移民のお話。こういうストーリーテリングがアニメーション的な体力を持ってくれればいいのになあと思った。Albert's Speech(Richard Fenwick)は結婚式のスピーチで緊張しすぎる男(実写)の想像の世界をアニメーション(など)で展開。そこそこ笑える。Passages(Marie-Josee Sant-Pierre)は広島のパノラマでやっていたMcLaren's Negativeの作者の新作。自身の妊娠・出産時に体験した、あやうく赤ん坊が殺されそうになった病院の責任逃れを告発する作品。最近気になってしょうがないアニメーションによるドキュメンタリーの一種。冒頭と最後で読み上げられるセリフはこの種の作品の基本的原理の本質を突いていると思った。McLaren's Negative同様に映像の体力(わかりにくいですよね。平たくいえばリズム感のことです。あくまでアニメーションのリズム感。)がないのが残念といえば残念だけれども、扱う題材からしてこういう方がいいのか。催眠的にふるまわず、距離感が出るので。

16時~の回は学生4。Happy Birthday to Me(Hui-shan Lee)はどこまで本気なのかがはかりかねる怪作で思わず吹き出す。Death in the Yellow House(Anna Virtanen)は広島のフィンランド特集以来の再見。モノの反乱でツイてない日を演出。The Collection(Karen Albala)は大山慶の質感を思わせるコラージュ感と少女による壊れつつある世界の再度の拾い集めのテーマがマッチしていて、ラストもなかなか。Farewell(Chu-ling Hsu)はシャレたパロディーを用いた温暖化防止作品。一発ネタだが説明しすぎてないところがいい。69 Years of Love(Jaaup Metsalu)の作者は絶対に和田淳を観ているに違いない。マンション在住の二組の夫婦の浮気。奇妙な人間関係を描くシチュエーションもそうだが、浮気がバレるきっかけのおおらかな適当さもエストニアっぽい。On Time Off (Bill Porter)は夏の砂浜を舞台(あくまで舞台)に現代社会の喧噪をしれっと入れ込む静かで暑い作品。HomeLand(Juan de Dios Marfil Atlenza)は変な生物に服を編んであげていくことがきっかけになるちょっとかわった友情物語。次第に母と子の関係性を描いているかのようになってきて、旅立ちのときに流す彼らの涙は俺の涙にも。がさがさの紙にボールペンというラフさが、あたかも夜空を見上げているような感覚に。まさに学生作品という感じで、素晴らしいです(皮肉じゃないですよ、ほめてますよ)。数少ない日本人ノミニー『ひまわり草』(松田美那子)はひまわりの生の循環を妖精型キャラクターに託して色鮮やかに。For Sock's Sake(Carlo Vogele)はティールロヴァー現代版といった趣き(ただし内容は少々下品)。乾きたて感がしっかりでているジーパンのアニメーションをはじめ、とにかく「うまい!」と思った。

18時~の回はパノラマ3。アヌシー常連になりつつある水江未来『JAM』はストレートに累積していく展開で、後半のカオスの迫力が見せ場。しかし少々画質が荒く、細部が語らないのでもったいなく思った(画質のきれいなものをみたことがあったので)。クロクで観たことがあったRadostki(Magdalena Osinska)は明らかに前とヴァージョンが違う。分数も短いし。35mmの異様なキレイさとメリハリがついた展開、子供の絵を使ったキャラクターの動きの気持ちよさ、子供の語りの親密な空気、そういったものの相乗効果で面白い作品になっていた。このプログラム最大の盛り上がりはMadagascar, Carnet De Voyage(Bastien Dubois)。マダガスカルへの旅行記のスケッチブックの体裁をとった作品で、ありとあらゆるアニメーション技法が試されているように感じてしまうほどの映像的な多彩さが、旅行者にとってのマダガスカルという土地、その変容する姿を見事に描き出す。かなり感動した。『瞑想』(大井文雄)の素晴らしさは何と言葉にすればいいのだろう?人間にとってカオス的なイメージの持つ根源的な意味とは何だろうと考えさせられた。胸にしっかりと残った。

21時~はコンペ4。この日はクレイジーなセレクションの日だった。Muto(Blu)については今さら付け加えることはないです。Mei Ling(Stephanie Lansaque, Francois Leroy)は海外で暮らす中国人女性とタコの友情物語で、3DCGで画面の感触は『スキゼン』を思わせる。最後の方で使われる実写、途中の随所で挿入されるクロースアップの異様に生々しい質感がきらめく。新しい。後半の夢のような世界の持つ異様なリアリティの創出に貢献している。これは『スキゼン』と同じく大画面で観てこその作品。youtubeじゃ絶対にわからない。Syotti(Tomi Malakki)は少年と魚の物語。魚に餌をやるシーンでは男性諸君は非常に痛い気持ちになるんじゃあないかしら。いたい、いたい、いたい!と思わず顔が歪んでしまった。クレイジー・タイムの始まり。The Man in the Blue Dragon(Jean-Christophe Lie)は短篇ではあまりみたことのないタイプ。オレンジ対ブルーのセミヌードな争い。かなり笑えた。こうして出来上がった雰囲気にぴったりフィットしたのがChainsaw Maid (長尾武奈)。アヌシーに向いている。大歓声&大爆笑&大喝采。俺も一緒になって楽しんだ。

23時~の回は依頼作品のコンペ。立て続けに世界中のCMやPVが流される。アイディア、きらびやかさ、生理的にもっていかれるようなタイミングの動き。一個くらいこういうプログラムを観るのは非常に勉強になる。

またしても一時くらいに帰宅、帰り道のあいだずっと不良の若者たちが大量にほんとうに大量に出没していて、ものすごく怖かった。一つのグループからはフレンドリーに絡まれたし。タダでテキーラ飲めたからいいけど。金かかるけど明日からはタクシーで帰ろう……

明日は絶対面白いはずのコンペ5と長編デー。アダム・エリオット新作Max and Maryと評判がすごく良いらしいポール・フィエリンガー新作My Dog Tulip(こっちはチケット取れれば)にいくぞ。アヌシー、いよいよ最終盤に突入です。

土居

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