Animations Blog


Animations creators&critics Website

Animations

アニメーションズ、創作と評論


カレンダー

06 « 2017-07 « 08
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -

最近のコメント

最近のトラックバック

最近の記事

RSS

広告

FC2Ad

        --------        スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

        2009-05-04        『メイキング・オブ・ピクサー』とイメージフォーラムフェスティバル

今日、『メイキング・オブ・ピクサー』を読み終わりました。「すげえサクセス・ストーリーだなあ」と感心しながら読みすすめていたのですが、ジョン・ラセターのところに宮崎駿が訪問するシーン、宮崎駿の短篇にピクサーの面々が爆笑と大喝采を送った、という場面で少々しっくりこないものを感じました。なぜだろう、と頭をひねっていたのですが、その直後にふと思い浮かんだのが、ドン・ハーツフェルドの"I'm So Proud of You"(夏にDVDが出るようです)に対するクリス・ロビンソン評でした。以前も紹介しましたが、もう一度。

「クソッタレなほどに傑作だ。この作品については考えをまとめはじめることさえできないが、とにかく震えてしまって、上映の後にはパーティーに出席することができなかった。一人になる必要があったんだ。他の人たちにも、そんな影響を与えたと思う。美しくて、悲劇的で、不条理な、驚くべき作品だ。」

笑いながら「良かったよ!」と言葉を交わしあうのももちろん素晴らしい鑑賞体験ですが、このクリスさんの評のように、ひとりになりたい、ひとりにさせてくれ、と思わず願ってしまうようなタイプの経験もまた、アニメーションに限らずありえますし、必要だとも思います。……と唐突に書いておきます。
個人的には、そんなふうな作品の方をこそ必要としています。なので、観客と情緒的に一体化することを願うような作品ばかりじゃ困ります。アニメーションにはそういう作品しかないと思っている輩は、単に無知なだけです。

『メイキング・オブ・ピクサー――創造力をつくった人々』[Amazon]
邦題の副題が意味不明ですが、面白い本でした。

以上の話は、ここから先の話とはまったく関係ありません。
イメージフォーラムフェスティバルに今日も行ってきました。一作品だけ。
『family』(山田園子)は、リンゴを剥く行為を淡々と描き出す作品なのですが、みてほしいところ、注目すべきところの見せ方が非常にうまいと思いました。最初の頃は「なんだか画面が散漫だなあ」と思ったりもしたのですが、リンゴを剥く作業が進展するにつれ、リンゴにしか目がいかなくなります。リンゴにはあらかじめ切れ目が入っているのですが、そのことが逆に観客の予期を助けてくれて、没入を容易にしています。アニメーションは実写と違って画面全体になにかが映っていなくてもいいですし、観客の方も画面全部に注目しなくてもいいわけですが、そういう点において非常にアニメーション的な濃密体験を提供してくれていたように思います。さらに素晴らしいのは、そうやってリンゴに注意をグッと惹き付けておきながら、最後にフッとその視線を遠くへと解放してしまうところです。その視線注意の濃淡のドラマが、作品の展開とパラレルになってとても効果を上げていて、見終わったあと、なんだか非常に切ない気持ちになりました。

土居

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可  

トラックバック

http://animationscc.blog105.fc2.com/tb.php/261-bdfab9fe

 | HOME | 

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。