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        2009-02-14        オタワ・プログラムから"The Control Master"(Run Wrake)

 ラン・レイクの近作『ラビット』も『ザ・コントロール・マスター』も、基本的には少々時代遅れの材料を用いて、それが現代の文脈とぶつかっていかなる火花を立てるのかを問題とする。
 ジェフリー・ハイマンによる子供向けの知育イラストを発掘して制作された『ラビット』は結果的に、「強欲が美徳であると思われがちな時代」(ライク)に対する強烈な教育を施すような作品となった。自然・生命を粗末に扱い、偶像と金品に魅せられた子供たちが辿り哀れな末路を描いた。
 『ザ・コントロール・マスター』では、1950年代アメコミ・ヒーローが体現していたもののうさんくささが明るみにでる。ここでもまた火花が散るのだ。ライクの仕掛けは、スーパーヒーローの登場シーンに施されている。彼は広々としたゴルフ場の併設されたいかにもブルジョア的な大邸宅に暮らし、被害を受けた大都市から遠く離れたところに悠々自適に暮らしている。それが現代に住む我々に与えるのは違和感以外の何ものでもない。金と強欲が支配するあの街を壊す悪者の方が、むしろ何かしらの意見の代弁者であるような……そりゃそうだ、ここに描かれているのは、テロの話なのだから。本当に役に立たないヒーローには笑わされる。女ヒーローと対比させられながら最終的には自滅の伏線を自ら貼ってしまってさえいる。ライクの一貫する隠れテーマであるメタモルフォーゼの快感(誕生であるよりもむしろ本当の正体が明るみに出されるかのような)もまたある。結局悪者もヒーローたちも最終的には死んでしまい、どちらに従うべきなのか観客は放り出されたまま。笑えるが、非常に切実で、よく考えると途方に暮れてしまうようなエンディングである。いったい何を信じれば?
 ラン・レイクの初期作品は日本でDVDも出ており(『ラビット』は含まれず)、クリス・ロビンソンのオールタイム・ベストの一本であるという『Jukebox』も収録されている。彼の非凡なアニメートのセンスを満喫できる。心地よいアシッド感のあるメタモルフォーゼとループが特徴的な初期作品だが、『ラビット』に関するインタビューのなかで、レイクはムーミンの影響を挙げていた。そのなかにを入れるとあらゆるものが変化する帽子が幼少期のイメージとして残っているらしい。そして前述のDVDのインタビューで影響を受けたアニメーションとして挙げているのは「ベティ・ブープ」。今観ても最高に格好いいあのシリーズは確かに、ループとメタモルフォーゼと都会性に満ちあふれていて、そのチョイスになんだか納得してしまう。このようなかたちで息づくアニメーションの伝統というものもあるのだと、目を開かされる思いだ。

ラン・レイク オフィシャル
こっちでは『ザ・コントロール・マスター』全編視聴できます。

土居

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