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        2008-05-05        ソビエトアニメ劇場 プログラムC

○プログラムC 「ファンタジー」
・『雨はやさしく・・・』(1984、N.トゥリャホジャーエフ)
事前のアナウンスとは異なり、この作品が一番最初でした。様々な素材を用いること、アニメートがラフであること(フェイドを使ってアニメートする作品は今回の催し自体に多かったですが、流行りでもあったのでしょうか)が、作品に独自の雰囲気を与えています。ロボットの動きには強烈なインパクトを受ける人もいるでしょう。人間をリアルに動かす場合、かなり制約があるでしょうが、未知の生物(ロボットなんで生きてないですけど)をリアルに動かす場合、そのリアルって一体なんなんだ、ということになりますし、それなりにきちんと筋が通っていれば、「これがリアルなんだ!」という主張は通じますね。毎日の生活を補助するロボットは、人間が死滅したあとでも動きつづけます。異様なものだけが動き回る世界。滑らかに動く鳥が入り込むとそちらの方が逆に異物だと認識されてしまうような世界。演出があまりにストレートすぎて、「それはないだろう」と思ってしまうほどにやりすぎになったりするのですが、ラストがとても良い……希望などなにも感じさせないこの作品は、やはりできるなら一番最後に持ってきてほしかった……確かこの作品、ビデオで出てますね。新宿ツタヤにあったような……
・『ミトン』(1968、ロマン・カチャーノフ)
レビュー書いてますから、そちらをみてください。昨日、『スラヴォイ・ジジェクによる倒錯的映画ガイド』を観ましたが、なぜジジェクはこの作品を引用しなかったか……まあそれはともかくとして、僕にはこの作品はやはり奇跡的なもののように思えます。女の子や犬のアニメートをみてください……愛おしさがどこまでも沸いてきませんか。媚を売るようなものではない、誰に向けられているのでもない、子どもの身体の動きのだらしなさ・暴力性が見事に描かれていると思いませんか。(冷蔵庫をしめる女の子の足の動き……)最後にはやはり泣いてしまいました。
・『レター』(1972、ロマン・カチャーノフ)
今までこの作品にはあまりピンとこなかったのですが、今日はビンビンに反応しました。存在しないものを夢想する、というのは今日のカチャーノフ作品にすべて共通しています。『ミトン』や『レター』が素晴らしいのは、登場人物それぞれがそれぞれのファンタジーの世界を持っていて、一つの作品のなかで、それらがすれちがったりぶつかったり時に融合したりする。その運動性がすごくいい……男の子の空想が他人に実際に目撃されてしまうとき、実際に母親を家へと運んでしまうとき、物理的な法則に支配された現実なんてものはほんとうはないのではないかと思わされます。街のセットが立体と平面(シルエット)で出来ていること……同じ建物の、ある部分は立体で、ある部分は平面であること……ああ……ぼくたちが目撃しているのは、だれかの空想の世界なのです。だれかが見ている世界なのです。ジジェクはなぜカチャーノフを引用しないのか……カチャーノフは人々のファンタジー世界のあいだの違いを直接的に描いたりはしません。(素材を変えたりリアリティのレベルを変えたり。)でも、その作品世界は、さまざまな人の空想が多層的に積み重なってできあがった、色とりどりの世界なんです。実際に色が付けられているわけではないですけど、その色をぼくたちはたしかに感じるんです。父親からの手紙が届くラストは、『ミトン』同様に、それまでみな違う世界に生きていた人達がみな同じ世界を共有するようになります。ああ、なんたるハッピーエンド。カチャーノフはなんて素晴らしいんでしょうか。この文章を書きながら涙がでそうです。
・『ママ』(1970、ロマン・カチャーノフ)
この三作は共通して、自分の(空想)世界に入り込み、他人の存在が見えない母親を描いています。この作品は、そのアイディアだけで突っ切ろうとしてます。それゆえに単調であまり面白くありません。最後にハトが出てくるところはすごくいいです……アニメーターはノルシュテイン一人だけなんですね、この作品。ノルシュテインって、もちろんユーリーさんですよ。
・『最後の一葉』(1984、アーノルド・プロヴス)、『夢』(1983、アーノルド・プロヴス)
美術がすごく凝っていて、よくもまあここまでセットを作り込んだものだなと感心します。チャップリンがなぜか主人公であることも含めて、世界観だけは異様に出来上がっています。だから没入できる人にとってはすごく良い作品になるのではないでしょうか。た、だ、し! この二本は字幕ないです。
・『コサックの幸福』(1969、ウラジーミル・ダフノ)
馬が欲しいと旅に出た男は、分かれ道にてタロット師にどの道を進むのがいいかたずねます。しかしどの道を選んでも女性との出会いが待っていることだけを知らされ、男は「馬がほしいだ」とフンっ、って感じで進みます。でも結局、実際に女性と知り合ってしまえば、馬じゃなくていいやと結婚してしまい馬は諦めます。運命には逆運らえないのですね。

プログラムDについてはまた明日。一言、結構面白かったですよ、D。

『ミトン』『レター』はDVDを買って損なし!
「ミトン」[Amazon](『ミトン』『レター』『ママ』収録)

土居

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