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        2010-11-21        「和田淳と世界のアニメーション」、始まってます。

和田淳回顧上映&世界の最新アニメーション上映と一回で二度お得な「和田淳と世界のアニメーション」、
本日初日を迎えました。

ベネチア入選日本初公開、和田淳流ジェットコースター・ムービー『春のしくみ』ほか、「これ大丈夫!?」という戸惑いと同時に和田淳という作家の確かなる作家性をビンビンに感じさせてくれる初期作品から世界を大スケールで許容する『わからないブタ』まで、和田淳の(ほぼ)全作品が2プログラムで網羅できます。

海外アニメーションも奮ってます。
AプロBプロのトリを飾るミカエラ・ミュラー『ミラマーレ』やヴェラ・セデルケニイ『オルソリャ』は特に必見です。
前者は油絵流動アニメーションですが、この手法に明らかな新風を吹き込んでいます。あまりに美しすぎて息をのむラストの光景をしかと目に焼き付けていただければ。
後者はちょっと奇妙なトーリル・コーヴェというか。誰もがそれぞれ病んでいるこの世界を、ただそのまま、肯定するようなヴィジョンをみせてくれます。

マルコム・サザランドへのリスペクト&ライバル宣言水江未来『PLAYGROUND』、衝撃的問題作人形アニメーション『悩ましい愛撫』(アヌシーで観たときあまりに意味がわからなくて笑いました。今でも感想は変わりません)、広島で観客を狼の吠え声で一体化させた『オオカミたち』、ヒュカーデ『僕らは草原に住んでいた』の生々しさの現代的アダプテーション『view』……

パルン~コヴァリョフの系譜から奇妙さだけを抜き出してアメリカン・アンダーグラウンド風に味付けしたかのような『ホーンテッド・ハート』、パルン&ピッコフの愛弟子による人を喰ったユーモア劇『小さな家』、人面疽とのあたたかい交流『ベニーニ』、人間の根源的どろどろ欲望を吹き出させる銀木沙織『指を盗んだ女』、社会からフッと抜ける解放感に溢れる『野生』、圧倒的なメタモルフォーゼがブルーレイの高画質高音質で大迫力の『生命線』……

アニメーションズ・フェスティバルに集まった作品が「本格派」だとすれば、
ここに集うのは「個性派」。どの作品もいろいろなかたちで和田作品と響きあっております。
アニメーションの見方をさらに広げてくれる作品群が集まっておりますよ。
26日までの限定公開です。是非!!

土居

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        2010-11-12        ウィリアム・ケントリッジ京都賞受賞記念講演「Meeting the World Halfway : A Johannesburg Biography」(日本語版)

ウィリアム・ケントリッジの京都賞受賞記念講演のUstream配信です。
彼の木炭アニメーション作品の必然性を、これ以上ないくらいに示してくれるものになっています。
ヨハネスブルグという街の風景が、いかに「木炭アニメーション」かということ……
僕はかつて書いたノルシュテインの『話の話』についての論文のタイトルを「この世界をアニメートする」と名付けました。
ケントリッジもまた、この世界をアニメートする作家です。
というか、僕たちひとりひとりが、この世界をアニメートしていく存在なのです。
不完全に。不完全だからこそ、創造的解釈が生まれ、時代を超えた共鳴もまた生まれていく……
ラストに語られる、ヨハネスブルグの「崇高」の風景も実にアニメーション的であります。
感動的なスピーチだと思います。

僕も出演する明日のワークショップの配信はないようで、安心しました……

土居






        2010-11-07        11月はいろいろとあります

前まで上映情報お知らせしていたのに最近できてませんね。

明日よりラピュタ阿佐ヶ谷にて川本喜八郎さんの追悼特集「執心と悟り」が開催されます。
先月オタワ前にアニドウ主催の追悼イベントに参加して、
改めて川本さんの作品の恐ろしさに震えました。
オタワで僕が組んだプログラムでは『鬼』を上映させてもらいました。
あれってもう論理とか超越してますよね。
オタワの上映会場ではラストで笑いがこぼれてしまっていたんですけど、
あの究極の不条理を正面から受け止めるのはなかなか難しいかもしれません。
追悼イベントでは『火宅』が恐ろしくてしょうがなかった。
二人の男が勝手に自分を好きになって、勝手に争って、勝手に鳥を殺して、
で、その恨みを勝手に好かれた女の方が受けてしまう……
もう生きているだけでダメっていう。だから世界中炎上っていう。
でもこの説得力ってなんなのでしょうね。
岸田今日子が脚本を書いた『いばら姫または眠り姫』は、
女の人っておそろしいなあ、という意味で怖いです。
あっさり結婚しちゃうとことか。
超論理が説得力を持つときほどおそろしいことはないです。
逃れられないから。
ラピュタは川本さんの作品がまとめてみれるチャンスです。

オフィスH恒例の秋のアニメーション企画がまたあります。
WAT2010
注目はもちろんアニータ・キリ『アングリーマン』でしょう。
広島グランプリをはじめ、今年のフェスティバル・シーンを最も騒がしている作品のひとつです。
僕自身の感想をいえば、前半は傑作でしょう。
極度に高いレベルの切り絵(ノルシュテイン直系)&コラージュで展開される、ホラーぎりぎりの張りつめた空気。
アヌシーで最初に観たときは驚きました。
しかし、後半は「?」となり、それは何度か観た今でも変わりません。
相当な違和感がありますよ。
作家本人は明確にメッセージ性をこめていて、そのことがマイナスに働いている気もしますし、
そもそもそのメッセージが内容自体とあっているのかどうか。
フェスティバルレポートを書く際にもう少ししっかり考えようと思っています。
ともかく、WAT2010は未見の作品が多いので楽しみです。

明日からはノルシュテインのビデオワークショップに参加してきます。
以前生で受けた講座ですけどね。
9日目に『話の話』についてものすごいことが言われており、
こみあげるものがあったのですが、それを再確認したいのです。

13日の「水江未来のアニとーく」、20日からの「和田淳と世界のアニメーション」もよろしくお願いしますね。

土居

        2010-11-04        アヌシー、広島、オタワ

来週の金曜日(11/12)、京都賞のワークショップに出演します。
「思想・芸術」部門で受賞したウィリアム・ケントリッジ氏と対話をします。
http://www.inamori-f.or.jp/kpweek_workshop_c.html
来場の申込が6日までなのでお気をつけ下さい。
素晴らしいお名前が並ぶなかで自分だけ浮いてるのは重々承知しております。
正直かなり不安ですが、
せっかくなので、僕自身の文脈を思いっきりぶつけてみようと思っております。

最近すっかりフェスティバルレポートが中途半端で終わる日々です。
アヌシー、広島、オタワ……
きちんとしたレポートを本ホームページ上(こっちも放置気味です)に載せますので、ご勘弁を。

一般に(?)四大アニメーション映画祭とよばれるもののうち3つに参加したのですが、
どれも本当に色が違います。

今年はASIFA50年の年でした。
アヌシー、広島、オタワ……それぞれ対応が違っていて面白かった。
アヌシーは「50」とバーンと掲げていたわりに冷淡でした。
城での展示は面白かったですが、その図録を作らないで、
「50周年おめでとう!」と能天気な絵がたくさん並ぶどうしようもないカタログを作るという楽しさでした。
盛り上がり自体は、ヘンリー・セリックとアダム・エリオットが同時に長編クリスタルを受賞した去年の方がありました。
このフェスは商業化で批判されてますが、そういうものだと初めから考えておけばあまり気になりません。
ある意味で、「時流に乗っている」わけですから……
アニメーションをビックビジネスにつなげること自体に懐疑的な人間ですから、
(だからCALFをやるんです)
個人的にはそんな方向性には賛同できませんけど、
最新のアニメーションのごった煮を体験する機会としては、一番バラエティに富んでいることは否定できないでしょう。
アヌシーは、カナダで某氏が言っていましたが、「行きたい」映画祭なのではなく、
「行かなければならない(have to)」映画祭なのです。
セレクションのセンスと受賞作品のセンスがもうちょっと良ければいいんですけどね。

広島はあまりに「50」色が強すぎて、正直なところ、あまりエキサイティングではありませんでした。
日本唯一の国際アニメーション映画祭として、もう少し幅を広げてもらいたい気持ちが非常にあります。
現状を考えて、長編が紹介されないのは致命的です。
あまりに「古風」になりすぎているというか……
(2008-2009ベストのエントリで書いた作品、ほとんど上映されてないしな……)
アヌシーは雑多すぎますが、広島はもう少し雑多になっていいと思います。
過去の延長線上にあるもの「だけ」を見ている感じが少し残念です。

オタワには「50」色がまったくなかったです。いつも通りのオタワでした。
改めて思ったのが、日本には日本独自の進化を遂げたテレビアニメーションがありますが、
北米にも、北米独自の進化を遂げたそれがあるということ。
オタワは北米唯一の大きなアニメーション映画祭として、その土着性を発揮しつつ、
きちんと「色」を出すことに成功していると思います。
(その「色」が気に入らない人はかわいそうですけど……特に北米の人はオタワくらいしかないですし。)
短編コンペは、一見主要な作品は他の大きな映画祭と被っているように思えますけど、
実際に全部見てみると、とても新鮮でした。
さらに長編。ショメがいて、『ワンピース』があって、ムロイの新作があって、全編ピクシレーションのローファイ長編(素晴らしかった)Gravity Was Everywhere Back Thenがあって、さらに『緑子』まであるコンペが他にどこにありますか?
審査員のジャッジは正直僕の好みではなかったですが、それなりに一貫していたとは思います。
重さを回避して、軽捷なものが好まれていましたね。
Lei Leiの新作が最優秀物語短編をとり、『フミコの告白』が大学生部門の特別賞をもらっていたところに象徴されていました。(ちなみにLei Leiは、作品自体は僕はそのポジティブさが好きではないですけど、彼自身の存在は中国のインディペンデント界にとって非常に重要なのだと思います。本人も記者会見で言っていましたが、アニメーションを「仕事」以外とする発想は中国では今消えているらしいですから。)
『雨のダイバー』や『アングリーマン』が何も取らないというのは少々驚きましたけど。
グランプリについては長編・短編ともに異議なしです。
特に短編グランプリのオライリー新作The External World。
この作品は「軽さ」を持ちつつ、しかしその軽さ自体が現状批判として機能しているのが素晴らしい。
超越している何ものか(Lei Leiからは一切欠けているもの)に対する視線もあるのがさらに素晴らしい。
(キャラクター化されきっていないあのネコと、子供のあのたどたどしいピアノの名状しがたさはなんでしょう?)
終盤に現れるあの字幕も素晴らしい。

……来週の準備で忙しいので軽くだけ書くつもりが、結構長文になってしまいました。

来月はスロベニアのアニマテカという映画祭に行ってきます。
この映画祭は、僕が唯一行けなかった四大アニメーション映画祭ザグレブのプログラム・アドバイザーをしているイゴール・プラッセルがディレクターをしているものです。
ザグレブは、話を聞く限りでは(そしてプログラムを見る限りでは)、
ASIFA的伝統を継承しつつ、「新しい」アニメーションに対してもオープンであるように思えます。
再来年の短編イヤーにはぜひとも訪れてみたいものです。

東京のみなさんは、
11/20からイメージフォーラムで一週間限定ロードショー、
和田淳と世界のアニメーション」に是非ともご来場ください。
和田淳作品(ほぼ)全作上映に加え、
さすが和田セレクション、というコアで独特な世界の若手作品群がみれますよ。
アニメーションズ・フェスとはまた違った色を持っています。
『悩ましい愛撫』や『ホーンテッド・ハート』の途方もなさに呆れ、
『ミラマーレ』に震え、『オルソリャ』に泣いてください。
ぴあで前売も買えます。Pコードは462-299。

それでは~

土居

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