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アニメーションズ、創作と評論


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        2010-05-28        アニメーションズ・フェスティバル2010開催決定!!!

先日のエントリの続きです。
「イラストレーション」の今月号、読まれましたか?

そうです、「アニメーションズ・フェスティバル2010」開催決定です!



今年に入って水面下で準備しておりましたのがこれです。

山村浩二&土居伸彰セレクトで、世界の短編アニメーションの今をお届けします。

2010年秋、吉祥寺バウスシアターにてレイトショー公開予定です。

2プログラムを回します。

Animationsで激プッシュしてきたあの作家やこの作家、ちょびっとだけ触れていた彼・彼女、そして次代を担う若者たち……

短編自体の上映の機会は今ではそれほど珍しくありません。

しかし、国境を越えて、とにかく良質の作品を、一定のディレクションのもとで集める。

こういう企画はなかったように思います。

自分で選んでおいてなんですが、濃密です。とにかく面白い……

見慣れた作品であっても、この並びで上映されると、新たな魅力が見えてきます。ほんとです。

ひとつひとつが輝いて、そして、プログラム全体もまたひとつの作品のように有機的に連関していく……

これだけのレベルのものが一挙に並ぶなんてあまりないです。

みなさんのお手元に一刻も早くすべての情報をお届けしたいところですが、とりあえずは3本だけを第一弾公開です。

巨匠の新たな到達点、プリート&オリガ・パルン『雨のダイバー』。

アニメーション映画祭シーンを賑わせつつある、大山慶『HAND SOAP』。

立体アニメーションの未知なる可能性、ジョアクイン・コックリーナ、クリストバル・レオン、ニイレス・アタリア『ルシア』。

この3作品をはじめ、先鋭的かつポップでハイクオリティなものを集めました。

アート? 商業? 知るか、って感じです。

ここに集結するのは「新しいアニメーション」。ただそれだけです。

あなたのアニメーション観を変えます。

もしかしたら、人生観さえも……

土居
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        2010-05-27        今日発売の「イラストレーション」誌をチェック!

ご無沙汰エントリです。
知られざる」でも告知されてますが、明日発売の「イラストレーション」誌は要チェックです!
山村さんのチョイスがもちろん読みどころですけど、最後にとある情報が載ってます。
それについては詳しくは近日中にAnimations本ホームページにも掲載しますよ~
でもまずは「イラストレーション」誌を要チェック!

あ、そうそう、今年に入ってから仕事が忙しくてラピュタにさえまだ一度も行けてないんですが、
アヌシーには行ってきます。ネット環境が揃えば去年同様現地からレポートしますのでどうぞお楽しみに!

他にもいくつか近日中にお知らせできることが。
今年は面白い年になりそうです!!

広島の選考結果発表ももうすぐという噂ですよ。
ザグレブ並の、いやそれ以上のハイクオリティ選考を期待しましょう!

土居

        2010-05-10        シュトゥットガルト国際アニメーション映画祭

第17回シュトゥットガルト国際アニメーション映画祭が9日幕をおろしました。
短編アニメーション「国際コンペ」部門のグランプリは、"A family portrait" (Joseph Pierce UK)でした。
http://bit.ly/bHCLxo

その他の受賞作はこちら

アヌシー、ザグレブ、オタワ、広島がアニメーションの4大フェスといわれていますが、シュトゥットガルトもASIFA公認、映画芸術科学アカデミー公認で、'82年に設立以来17回の歴史もきざんでいるので、5大フェスといったほうがいいのではないでしょうか。

シュトゥットガルト国際アニメーション映画祭は、50.000人以上の観客、1.500人の専門家がフェスティバルに出席しています。 アニメーション、VFX、ゲーム、およびインタラクティブ・メディアに関するヨーロッパ最大のカンファレンスも開催されています。

公式サイト(英語ページ):http://www.itfs.de/en/

山村浩二

        2010-05-06        イメージフォーラムフェスティバル2010 RQPプログラム

イメージフォーラムフェス2010、東京会場最終日でした。
今日はアニメーション系プログラム3つが並び、どれもかなりの充実をみせておりました。

ロバート・ブリアのレトロスペクティブ、嫌がらせかと思えるくらいに音が大きく、行きがけに買ったばかりのカナル型イヤホンをつけながら鑑賞したらちょうどよかったです。ブリアの作品はどれもほっこりとした気分になれますが、個人的には70年代以降がツボでした。胸がキュンとしました。リアリティに近づけるためではなく、印象を捉えるためのロトスコープ。現実から浮遊し解放されるためのロトスコープ。そんな感じがしました。日常の印象をほっこりと抽出しつつ、でもそれを決してひけらかすまではいかず、だからひとときも押し付けがましくなく……『富士山』『LMNO』における描写対象との絶妙な距離感は本当に素晴らしいです。僕のなかではヒントン『FLUX』とモロにリンクしましたが、それはフォルムを解体するということ以上に、世界を捉える際の鳥瞰の感じが似ていたからなんじゃないかと思いました。

ハーツフェルト上映、東京二回目はほぼ満員、開演時間を間違えて『人生の意味』に間に合わず、席もあいていなかったので会場の後ろからお客さんの反応をみながら参加することにしました。字幕なしの作品はプリントが配られて……と思ったら、『オヤシラズ』のみで『三次元は休憩』は相変わらず放置されておりました。それが残念。しかしたくさんのお客さんと一緒に彼の映画を共有できたのは素直に嬉しかったです。可能ならば、『オヤシラズ』は冒頭にでも回してもらって、『あなたは私の誇りよ』で〆てほしかったですが……去年のはじめからハーツフェルトハーツフェルトと騒いでおりましたが、みなさん満足いただけたでしょうか。テーマと描き方ゆえに、人は選ぶ作家だと思います。万人を貫くとは思いません。でも、観客席の1割~2割の方々を、深く貫くものでもあったのではないでしょうか。ハーツフェルトの近作に関する今のところの僕の考えは、Animationsの本ホームページに記してありますので、そちらをご覧ください。

海外アニメーション短編プログラムは良作揃いでした。以前の2008-2009ベストのエントリで言及している作品が3本も! 

『リトル・パペットボーイのお話』はまさかの日本語字幕なし(しかも英語字幕も小さい)で非常に残念だったのですが、やはり悔しいほどに面白かったです。アホみたいな足音、巨乳の彼女(しかも幻覚)、笛吹き男、『黒騎士』……あああ……一本飛ばして『キッチン・ディメンションズ』(プリート・テンダー)もついに日本初上陸。頭おかしいですよね。最初に観たのは去年の10月オタワでのことだったので、今日の再見までにバンクーバーオリンピックを通過したわけですが、五輪の開会式閉会式を観ているかのような錯覚にも襲われました。バカバカしいほどに大げさで。オタワでは35mmだったので、それと比べるとやはり細部が潰れてしまっていてアホらしさが薄まっていて残念だったのですが、やはり最高に下らないです。この二本について、一体他に何が言えるというのでしょう? 

『アンナ・ブルーメに』(ヴェッセラ・ダントチェヴァ)は掘り出し物。描画スタイル的にはヒュカーデの近作を思わせますが、描いているテーマも結構近い。少女~女性に至るまでの愛の過程が象徴的に、それでいて生々しく描かれているように思いました。逃れ、肥大化し、欲望のすべてを無差別に呑み込もうとし、逆に呑み込まれて崩壊し……間違っているかもしれませんが、女性のリアルな性的冒険譚だったような気がします。まさに女性版ヒュカーデ。

『雨の中の潜水夫』(プリート・パルン)もなにげに日本初上映なんですよね。すでに去年から何回も観ているので実感がないですけど。パルンの作品は個人的な体験をダイレクトなベースとしながら、それを普遍性にまで高めるやり方が非常に素晴らしいわけですが、今回も僕はそうだと思います。前作『ガブリエラ』はパルンの前の奥さんの死がその根本にあることをパルンはインタビューで明言しています(まだアップしていないので申し訳ないですけど。誰かテープ起こし手伝ってください)。今回もまたそうでしょう。しかし、『ガブリエラ』がちょっとした希望を最後に灯していたのと比べると、『潜水夫』は正反対のようにも思えます。途中の潜水夫パートは、とある目的へと向けられた行動がすべて果たされないというちぐはぐさを描いていましたが、しかし、今回の描き方はあまりに淡々としていて笑えません。笑いを求めていないようにも思えます。おそらくその淡々とした感じというのは、パルンの以前の奥さんの病気と関わっているからなんじゃないでしょうか。あくまで推測ですが、おそらくその病気は、同じ世界に住んでいるはずなのに、とてもそうは思えない種類のものだったのではないでしょうか。『潜水夫』は、すれちがったまま、すべてが終わってしまった後に、なすすべなく取り残された人間によって回顧される物語であるように思えます。最初と終わりでキスをかわす夫と妻は、おそらく最初から同じ世界に住んでいません。今日何回目かこの作品を観て、すべては夫(潜水夫)の喪失の記憶のイメージ化だったのではないかと思うようになりました。夫が(観ている人間にとっては)もどかしい仕事についている一方で、妻は眠りにつける場所を求めて、そのたびごとに邪魔をされて、最終的に沈みゆく客船のなかで眠りに落ちていく……そして夫はそこに辿り着きません。救えるように思えて、実際には最初から救えるはずがなかった妻への思いが、客船に辿り着きそうで、辿り着かなかった夫のぼんやりとした想念として可視化されているように思いました。(それゆえのあのラストシーン……)この映画は社会を描いているようにみえて、実はパルン史上最もプライベートな作品なんじゃないかというのが今の僕の考えです。

今日は良い作品を観すぎて、少々凹みました。個人的には「良い作品」=「他人事でいられない作品」ということで、観ながらにしていろいろな記憶が引きずりだされて、落ち込みました。

家に帰ると上甲くんがtwitterでアンドレアス・ヒュカーデの新作がアップされていることを教えてくれたので、悩みましたが、観てみました。まあ、ごらんください。

Andreas Hykade "Love and Theft"

アニメーション史上の有名キャラクターを用いた、驚くべきメタモルフォーゼ譚。あまりに有名すぎて名前を出すのも憚られるようなキャラクターたちにまじって、『ライアン』でのライアン・ラーキンやフィル・ムロイのキャラクターが混じっているのが笑えます。ヒュカーデがこれほど動きと変容にこだわった作品を作るのがとても意外だったのですが、クレジットのアニメーターの欄をみて納得。2008-2009ベストの学生部門に挙げた"Lebensader"のAngela Steffenの名前が、ヒュカーデと並んで書いてありました。("Lebensader"のspecial thanksには、ヒュカーデの名前があります。)ヒュカーデにとっても、彼女との出会いがあってこそ実現可能だった作品なんじゃないでしょうか。好きな作家が二人結びつき、素晴らしい作品が生まれたことにゾクゾクします。

さあ、GWが終わりました。
でもアニメーション上映はまだまだ終わりません。
5/9からはラピュタアニメーションフェスティバル、万博記念(!)の「美と芸術の上海アニメーション」も公開中です。ノルシュテイン展も必見です。(あ、まだブログに書いてないや。)

東京圏以外の方は、イメージフォーラムフェスのアニメーション特集に是非。損はしません。

土居

        2010-05-05        オーバーハウゼン映画祭にて大山慶『HANDSOAP』受賞!

世界最古の短編映画祭、オーバーハウゼンにて大山慶『HANDSOAP』がShort Film Festival Oberhausenを受賞した模様です! この作品、映画祭の本格参戦は今年からで、ザグレブやアヌシーでもコンペインしていますが、それらの映画祭でもぜひとも然るべき評価を受けてほしいものです。

速報でした。

土居

        2010-05-04        5/5ハーツフェルト上映では@イメフォ

イメージフォーラムフェス、東京会場は明日が最終日ですが、前回のエントリで書いた字幕問題、字幕がついていない2作品については、おそらく翻訳をプリントアウトして配布することで対応するとのことです。お伝えしておきます。一回目の上映は少々寂しい客入りでした。明日はアニメーションたくさんだし、みんな来てくれるよね!!!!!!!! パルンの切り刻まれるように切ない新作も、プリート・テンダーのアホみたいに驚愕の新作もあるんだから!!!!!!! 

イメージフォーラムフェスティバル

土居

        2010-05-01        イメージフォーラムフェスティバル2010 JQプログラム

今日もイメージフォーラムフェスティバルに行ってきました。楽しみにしていたプログラム2つです。

一つ目はバリー・ドゥペ『ポニーテール』。二~三年前のフェスで作品を観て、ゾワッとしたことがありました。(これです。)アニメーションの概念を拡張しようと日々努力するイギリスのanimate projectのホームページで観れる最新作『Whose Toes』も新鮮でした。『ポニーテール』はそんなドゥペの2008年制作の初長編。率直に言って、びっくりするほどに良かったです。ちょっとした衝撃が走りました。

バグッたようなCGによってぐちゃぐちゃになった登場人物たちのフォルム同様に、物語自体もきちんとした体をなしてはおらず、人々の名前は入れ替えられ、繰り返し探されるジェニファーという女性はついぞ見つかりません。最初から最後まで、とことん壊れたままのこの作品、しかし支離滅裂ではまったくなく、一貫するロジックに貫かれており、物語などは理解できないものの、何が語られているのかはわかります。

冒頭で鳴り響くカセットラジオが流す「遠くへ、遠くへ」と歌う歌。それぞれの人生に空虚を抱えた女たちは、水平線の彼方にある時間のとまった場所(ユートピア)をとにかく希求します。しかし冷静に考えてみると、彼女たちが囚われ、逃げ出したいと願う現実自体が、バグったCGの浮遊感覚に象徴されるように、すでに時間の流れを失った場所になっています。自分たちが希求する場所に、もうすでにいる女たち。彼女たちは繰り返し身体の中にある空虚を埋めようとしますが、求めている場所にすでにいて、そのことにさえ気付かない彼女たちの空虚が満たされることはありません。「ジェニファー」は決して見つからないのです。

一方で男たちはこの作品では常に群れて登場し、そうではない場合でも女性たちに依存しています。彼らはくだらないおしゃべりを積み重ねながら、その言葉の節々から感じられるのは、世界が彼らのために出来上がっているかのような錯覚を抱いてるということです。空虚さを嘆き埋めようとする女たちに対して、男たちは頻繁に中身を溢れさせます。(男性器と女性器のモチーフがその事態を端的に表しています。)

冒頭で歌われる歌は「火の玉のように、いや、ハトのように」遠くを目指す歌ですが、この作品では鳥が非常に重要なモチーフになっています。最も印象的なシーンのひとつ、浜辺の発砲のシーンでは、海の向こうへと飛んでいこうとするハトが、銃弾によって繰り返し撃ち落とされます。巻き戻して何度もやり直すのに、そのたびごとに撃ち落とされます。(本当に何度も何度も。)この世界の登場人物たちには、彼方へと辿り着くという夢を叶える可能性が残されていないかのように。

空虚で満ちたこの世界から逃げることができないこの世界の女たち・男たちは有限な存在です。しかし、それは彼らの話に留まりません。ラストに語られるナポレオンの寓話――色盲だったナポレオンは、流される血を見て植物が育っていると勘違いしていた――は、長々と続けられるこの物語と接続されることによって、人間そのものに備わっている有限性――誤解と推測なしでは世界を捉えられない――の告発へとつながっていきます。浜辺の人間はいつしか緑と赤の塊となり、繰り返し飛び立とうとした鳥は透明で不可視になり、しかしそれでも、銃(火の玉)によって撃ち落とされて血をほとばしらせます。不可視の可能性さえも潰してしまう事態。そういえば、ナポレオンの寓話に至る前、同じく浜辺の人物たちは、人間が有限性のなかでしか物事を考えられないことをまた異なる表現で語っていました。文章にはピリオドがあり、人体の先には頭があり、茎の先には花がある。つまり、人間にまつわるなにごとにも、endがある、ということです。(この映画では、登場人物たちはしばしば自分たちの行動の目的endを見失います。)それに対して、「宇宙は無限」。『ポニーテール』は明確に、有限であるがゆえに完全なフォルムを描くことなく崩壊してしまっているこの世界そのものにまつわる寓話であるように思えます。

とりあえずつらつらと言葉を並べてみましたが、一回しか観てないので間違ってるかもしれません。その可能性は高いです。でも東京会場では今日一回しか上映がないんですよ。残念なことに。

容易な理解と登場人物への一体化をはばむこの作品、アニメーションにどっぷりの人には逆にキツいかもしれません。観客に対して要求する距離感が違いますから。しかし、アニメーションにはこういう可能性もあっていいと思います。かなり重要な作家だと思います。

さて、メインイベントのハーツフェルトの上映もありました。思うことはたくさんあるのですが、ドゥペの件でもうすでに長くなってしまっているので、またの機会に。ただ、『三次元は休憩』『オヤシラズ』になぜか字幕がついていなかったこと、『なにもかも大丈夫』『あなたは私の誇りよ』の字幕が翻訳の強調ポイントを間違っていて、本来伝えるべきところを取りのがしていた箇所が多かったこと、ビデオ上映なので細部が潰れていて彼のペンや鉛筆の息づかいが伝わってこなかったこと(『人生の意味』では結構致命的です。ビデオ上映になってしまうこと事態は仕方ないのですが……)、そういったことは残念でした。『人生の意味』も、一箇所だけ字幕を入れないといけない箇所があるのですが、スルーされていました。まあ、どの作品も何十回も観ている人間の細かいこだわりですので、無視してください。

土居

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