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        2010-04-30        イメージフォーラムフェスティバル2010 EFプログラム

今日はイメージフォーラムフェスティバルEFプログラムを観てきました。

プログラムE「旅のインスピレーション」では、Animationsにかつてペトロフ論を寄稿してくださった松尾奈帆子さんの『PEZOSIREN DAUGHTER』が。ウロコが生えて生まれてきてしまったがゆえにあらゆる種族から周辺として虐げられる少女の物語が、ぎこちなさが魅力的なナレーションによって語られていました。『YOKO』(金東薫)は今日一番の収穫。昨年の『チケット売場の桜井さん』と基本的方法論は一緒ですが、純度や強度がグッとアップした印象です。「こんにちは、私は河村洋子です」と繰り返すYOKOを撮影する(おそらく)監督、ふたりは影やシルエットやマフラーだけで姿をみせ、太陽、雲、光が差し込むオフィスといった周囲の環境のなかの一部として溶け込みます。通底音として鳴り響くノイズは洋子によって「私の足音」と形容され、彼女は「それにあわせて踊りたい」と希望を述べます。あたかもその望みを撮影者が叶えるがごとく、風景のコマ撮りによって世界はその「足音」とやらにあわせて踊りはじめます。雲や光の運動として。撮影者が捉える彼女のひとりきりの世界はとても純度が高く、名状しがたい美しさを放っていました。素晴らしい作品だと思います。『マナ・ジュンガ・カイマン』(伏木庸平)はこびるところのまったくない非常に潔い作品で感心しました。決して心地よくはないドラム音がほとんど全編にわたって鳴り響きつづけるなか、頭からテープを垂らした公園の女性や雪国、くちゃくちゃになったテープの景色などが、微妙なつながりによって連続させられていきます。そのロジックは監督自らもよくわかっていないらしいのですが、それでも確かに論理を感じます。ときおり入るブレイクも冴えてますし、悪意さえ感じさせるほどの作品の長さも良かったです。

プログラムF「本気で遊ぶ人」は、去年『ニコトコ島』という衝撃の作品でグランプリを撮った大力拓哉&三浦崇志による初長編『コロ石』がやはり光っていました。男三人以外人の気配がない大自然のなかで(日本にこんなところがあるんですね)延々と繰り広げられる遊び。米粒ほどに小さな人影は自然の一部に吸収され、そこにアフレコで被せられるユルい言葉のやりとり。そんなズレを長時間体験しているうちに、人間の身体が映っているはずなのに、どうも人間ではなくなってしまっているような錯覚に囚われます。(実際、三人目の彼は爆弾だったり妖精だったりするわけですが。)彼らの非生産的な遊びはもはや儀式のようなレベルに到達しているように思います。人間が人間という概念を押し付けられる以前の状態を取り戻すというか、日本の自然が異界とつながっていた時代の記憶を呼び戻すというか。見ようによっては非常に禍々しい映画です。それにしても、彼らの映画のキマリ具合はどうしたことでしょう? 内容が脱力なだけに気付かれにくいですが、構図がいちいちバシッと決まっていて、映像自体が非常にフォトジェニック。光や闇の揺らめき、水や雪の原生性……こんな画を撮れる人が現代日本にいたんですね。空間の緊張感が半端ないです。「森のなかで話してはいけない」という設定はあえて意図的に肩すかしを喰らわせますが、何もない空間に何か禍々しいものを宿らせるそのやり方は、まさにタルコフスキー『ストーカー』ではないですか。いやほんと、そんな高みに辿り着きつつあると誇張なしで思います。今回の『ニコ石』は前半部分がただ単に遊んでいるだけになっていて、僕としては少々もどかしかったのですが、妖精さんが登場したあたりからは文句無しでした。イメージフォーラムフェスティバル、特に日本の招待部門の作品は観ていて厳しい気持ちにならざるを得ない作品も多いですけど、こういう作品と出会えたときに得る快感はまた格別です。もっとみんな騒げばいいのに。

明日はいよいよドン・ハーツフェルトが日本初上陸。みなさん用意はいいですか?
その一個前のバリー・ドゥペの初長編も結構楽しみだったりします。ドゥペは間違いなくCGアニメーションに新しい可能性を切り開いている作家だと思います。
両プログラムとも、お客さんがたくさん入るといいなあ。

イメージフォーラムフェスティバル2010

土居
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        2010-04-29        イメージフォーラムフェスティバル2010 Cプログラム

イメフォフェスCプログラム「ジャパン・アニメーション・パノラマ」を観てきました。

『バリカン2010元旦』(幸洋子)は多層のセル(?)の上に散発的に人体のペイントが塗り込められていく作品。非常に荒削りながら、描かれる人体のフォルムと色彩が非常にユニークで、動きの質も気持ちよく、中盤あたりではカタルシスを感じました。この作品、サイレントですがあまり気になりませんでした。昔、銀木沙織作品について言ったことですが、リズムのある動きというのはそれ自身として音を持っているものですね。『わからないブタ』(和田淳)は既にもう何度も観ていますけれども、new和田の第一章ですね。今回の上映では画面サイズが違っていたせいで作家あいさつもそのことに終始してしまい残念でしたが、その後個別に質問に来ていた方に、家族のみなが互いがズレているけど、そのことを批判しているんじゃなくて、ズレていていいじゃないか、ということを考えながら作った、という話をボソリとなさっていたのでお伝えしておきます。今日一番の発見だったのは田中廣太郎。なんでもない朝のなんでもない一日のスタートを、少しばかりおかしなことを交えながら、そのことを格段強調するわけでもなくさらりと流して、一分の短さのなかで有機的なリズムのうちに展開する良作『mornin'』、エフェクトアニメーションや漫符という非常に日本的なものを用いてノイズ/グリッチバリバリの音楽で上質の抽象アニメーションを完成させてしまった『Varfix』、どちらもアニメーション表現に対する批評性と映像リズムが非常に優れており、とても面白く思いました。『般若心経』(田名網敬一+相原信洋)はイメフォではもう定番のコンビによる新作で、般若心経の進展とともに具体的・抽象的な波のアニメーションが打ち寄せつづけます。とにかく作りつづけてきた作家だからこそ到達できるネクストレベル、作品自体がもやは自然現象です。

イメージフォーラム・フェスティバル2010

土居

        2010-04-29        ドン・ハーツフェルト特集記念記事公開

ながらく放っておいていてしまったAnimations本ホームページですが、ドン・ハーツフェルトの日本での初紹介を祝って、久しぶりにガッツリとした記事をアップしました。Interviewにハーツフェルトの公式サイトに残された膨大なアーカイブからピックアップされたドンくんのお言葉集、Criticismにハーツフェルトの近作『なにもかも大丈夫』と『あなたは私の誇りよ』についての評論を掲載しました。どちらも以前から用意していたものなんですけどね。

ハーツフェルトの作品は、人によっては非常に強力に「作用」してしまう可能性があります。
そんなとき、同じく強烈な「作用」を受けてしまった僕が、その体験を言説化しようと試みた文章を読んで、心を落ち着けてください。

お客さん、たくさん入ってくれるといいなあ。

イメージフォーラムフェスティバル公式サイト

土居

        2010-04-28        DVD「ライアン・ラーキン 路上に咲いたアニメーション」発売、イメフォフェス開催

ついにDVD「ライアン・ラーキン 路上に咲いたアニメーション」が発売です!
二年前にはまさか日本でラーキンの作品集が出るなんて思いもしませんでしたよ。
でも現実です。待っていればいいことあります。
すでに輸入盤で買ってしまった人も、買い直す価値ありますよ~
NFB時代の山火事注意喚起CM『バーニング・フォックス』、遺作『スペア・チェンジ』は日本盤にしか入ってません。
『ライアン・ラーキンの世界』も完全版、それに加えてコメンタリーもきちんと収録。
ラーキンはもちろん作品自体がじゅうぶんに素晴らしいですけど、彼の声、動き、姿を知れば知るほど、さらに良くなっていくんです。個人制作の短編アニメーションは、概してそういうものですけれども。人格が作品に直結するという。
というわけでDVD鑑賞の参考書として、クリス・ロビンソン『ライアン・ラーキン やせっぽちのバラード』も強くおすすめしておきます。

DVD「ライアン・ラーキン 路上に咲いたアニメーション」[Amazon]
ryandvd



クリス・ロビンソン『ライアン・ラーキン やせっぽちのバラード』[Amazon]
chrisryan

28日からはイメージフォーラムフェスティバルも始まります。
ハーツフェルトは当然おすすめです。2010年内的宇宙の旅に旅立ちましょう。
海外アニメーションプログラムも激おすすめです。パルン史上最もストレートかつ最も不思議な新作『雨の中の潜水夫』、プリート・テンダー最狂作『キッチン・ディメンションズ』、クレバー&ファニー&アグリーなパペットアニメーション『リトル・パペット・ボーイのお話』など、08-09ベストに挙げた作品が勢揃い。
もちろんロバート・ブリアもすごいし日本プログラムでは和田淳『わからないブタ』を筆頭に粒ぞろいな予感。
GW終わったらラピュタもあるし、今年の春はアニメーション的になんだか豪華ですよね~

土居

        2010-04-02        ドン・ハーツフェルトがついに日本で!!――イメージフォーラムフェスティバル2010

4/28(土)~5/5(祝)パークタワーホールを皮切りに開催されるイメージフォーラムフェスティバル2010、今年の特集は「手への回帰:ドローイング・アニメーションの力」となっております。

作家特集は、ほっこりとした気分になってくるロバート・ブリアと、そして、あの作家です。そうです、ドン・ハーツフェルトです。日本初の本格的な上映となります。プログラムは去年のオタワ国際アニメーション映画祭での回顧上映と同じです。新作『親知らずWisdom Teeth』が最後に上映されるところも含めてです。残念ながらビデオ版での上映ですが、もちろん、字幕がつきます。『何もかもうまくいくEverything Will Be OK』、『あなたは私の誇りよI Am So Proud of You』の衝撃をみなで味わいましょう。東京では5/1(土)17:45~、5/5(水・祝)15:30~です。京都では5/15(土)17:20~。

Pプログラムでは、プリート・パルンの最もストレートかつ最も不思議な新作『雨の中の潜水夫Divers in the Rain』とプリート・テンダーの頭がおかしいとしかいいようがない『キッチン・ディメンションズKitchen Dimensions』がラピュタに先駆けて日本プレミア上映。同プログラム冒頭にはクレバーかつ下らないパペット・アニメーション、ヨハネス・ナイホルム『リトル・パペット・ボーイのお話』まであります。

カナダの「知られざる」よりもさらに「知られざる」な感じのCGアニメーション作家、バリー・ドゥペの初長編『ポニーテール』もあります。ドゥペはこんなCGアニメーションを作っております。あなたのアニメーション観を広げます。

Cプログラムは日本のアニメーション。古川タク&保田紀之『TAKUBODA』、田名網敬一&相原信洋『般若心経』といった巨匠勢の新作とならんで、先日のGEIDAI+01でも話題になった和田淳『わからないブタ』など若手の新作も上映されます。

Eプログラムには、以前Animationsにペトロフ論を寄稿していただいた松尾奈帆子『PEZOSIREN DAUGHTER』に、恐るべきコマ撮り作品『チケット売り場の桜井さん』で去年一部の人に衝撃を与えた金東薫の新作『YOKO』が上映されます。

アニメーションではないですが、このブログで何度か紹介している牧野貴『THE LOW STORM』や去年文句無しで大賞受賞した『ニコトコ島』の二人、大力拓哉&三浦崇志の新作『コロ石』あたりも個人的には。

ハーモニー・コリンの新作長編まで!

GWはパークタワーホールに通うことになりそうです。

土居

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